がんばれ!!佐商
〜選抜大会3月23日開幕〜

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センバツ佐賀商応援ツアー募集
ズバリ聞きます 田代孝さん
写真グラフ

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センバツ切符


  「第76回選抜高校野球大会」の選考委員会は30日、大阪市で開かれ、佐賀商が九州地区代表(4校)に選ばれた。センバツ出場は4年ぶり6回目。県勢では2001年の神埼、鳥栖のダブル選出以来、10回目の出場となる。

  佐賀商は昨秋、選考対象となる九州地区高校野球大会で中部商(沖縄)、九産大九 州(福岡)を下しベスト4入り。主戦松本を中心とした粘り強い戦いぶりが評価につながった。

  出場決定の知らせを受けた田代孝監督(36)は「出場の可能性を感じながらこの冬を過ごしてきた。長かったようで短かった」と語った。全国選抜大会は3月23日から兵庫県の阪神甲子園球場で開かれる。


出場決定の瞬間

  SASHO、4年ぶり大舞台へ―。第76回選抜高校野球大会への出場が決まった佐賀商。昨年10月の九州大会でベスト4入りして3カ月。待ちに待った吉報に選手も関係者も喜びに沸いた。

  午後3時55分、日本高野連からの電話が鳴り、古賀國樹校長(59)が「謹んでお受けいたします。ありがとうございます」。この後、グラウンドに場所を移し古賀校長が「出場決定」を選手たちに伝えると、サッカー部や下校途中の生徒たちからも「おめでとう」の声があがった。ナインはあふれる喜びを抑えきれず、帽子を投げ上げ、田代孝監督(36)を3度胴上げした。

  野球部父母の会会長の今村秀喜さん(41)は「この日を待ち望んでいた。子どもたちが精いっぱいプレーできるようサポートしていきたい」。甲子園でチアリーダーを務めるバトン部部長の北島環さん(17)も「新しい動きを取り入れてしっかり応援します」と笑顔で話した。

  94年夏、全国制覇を成し遂げた田中公士元監督(62)も駆けつけ「本当によかった。センバツ出場は夏へのステップ。万全の状態で臨んでほしい」とエールを送った。校舎には早速、記念の垂れ幕が。3月いっぱいで定年退職する古賀校長は「教員生活最後の年に、最高の思い出ができました」。感無量の表情で歓喜に沸くグラウンドを見つめていた。

松本軸粘りの野球

  第76回全国選抜高校野球大会の選考委員会が30日、大阪市で開かれ、佐賀商など各地区の代表32校が決まった。佐賀商は春夏合わせ18回目の甲子園。九州地区からは昨秋の九州大会を制した福岡工大城東(福岡)、同準優勝の熊本工(熊本)、日南学園(宮崎)の3校が順当に選ばれた。

  佐賀商は九州大会で主戦松本が力投。準々決勝では、投打に粘りを発揮し九産大九州(福岡)を3―2で振り切った。チーム打率は2割4分1厘だが、機動力を生かしたそつない攻めも高く評価された。
 
  一般選考の29校、希望枠の1校を合わせた全32校の組み合わせ抽選会は3月15日に行われる。






佐賀商 

1907(明治40)年、佐賀市立佐賀商業学校として開校。48(昭和23)年、学制改革により現校名に改称した。
商業科、情報処理科、国際経済科の3学科があり、984人(男子354人、女子630人)が学ぶ。
野球部の創部は21(大正10)年。甲子園には夏12回、春6回の出場。94年夏には県勢初の全国制覇を果たした。
現在の部員数は32人。OBには新谷博(北海道日本ハム2軍投手コーチ)、於保浩己(千葉ロッテ外野手)らがいる。



=戦力分析=

  昨年10月の九州大会は2回戦で中部商(沖縄)に10―3で大勝。準々決勝の九産大九州(福岡)戦では主戦松本の力投で接戦をものにした。準決勝は優勝した福岡工大城東(福岡)に0―4で敗れたものの、粘り強い戦いぶりが光った。
  大黒柱の松本は最速138`の直球と鋭いスライダーを軸に組み立てる。昨年6月に投手を始めたが、夏以降大きく成長。九州大会は3試合を1人で投げ抜き、27三振を奪った。
  九州大会のチーム打率は2割4分1厘だが、上位を中心に勝負強い打者がそろう。1番堀は3割6分3厘。巧打で打線を引っ張る。松本、飯田ら中軸は一発長打を秘める。昨秋の県大会6試合で19盗塁の機動力も大きな武器だ。
  ナインは甲子園を見据え、徹底した走り込みで基礎体力の強化に励んできた。これからは試合感覚を取り戻しながら、守備力の底上げを図り「本番」に備える。



=県勢の選抜出場歴=


27回 (55年) 佐賀商
33回 (61年) 唐津実
40回 (68年) 佐賀工
45回 (73年) 唐津商
56回 (84年) 佐賀商
61回 (89年) 龍谷、佐賀商
64回 (92年) 佐賀商
72回 (00年) 佐賀商
73回 (01年) 神埼、鳥栖




=関係者の声=

「うれしい春の知らせ」古川知事の話
県民にとって、うれしい一足早い春の知らせでした。投攻守とも伸び盛りで、この冬で一段と実力強化されたと聞いています。佐賀商は深紅の優勝旗を手にした伝統校。ぜひ紫紺の優勝旗に向けて、一戦一戦勝ち上がってください。

「正直、ほっとした」崎村晨好・県高野連理事長の話 
正直、ほっとした。ここ1、2年、佐賀商復活の兆しを感じていたし、それが現実になった。松本投手が九州大会で見せたようなピッチングをすれば、そうは打たれない。昨年夏の鳥栖商ベスト8に続く活躍を見せてほしい。

「相手の応援も味方に」94年に全国制覇した時の優勝投手、峯謙介さんの話 
今年は投手を中心に守り、足を使って攻めるチーム。甲子園は誰でも行ける場所ではないので、楽しんで夏につなげるプレーをしてほしい。独特の雰囲気は相手の応援も味方につけるつもりで克服してほしい。

「緊張感を楽しんで」前回、主将として甲子園の土を踏んだ高津雄太さんの話 
出場おめでとう。甲子園でプレーすることは、誰もが経験できることではない。めったに味わえない緊張感を逆に楽しんでもらいたい。スタンドの大歓声も自分たちの応援と思ってほしい。初戦を突破し前回以上の成績を、と願っている。

「後輩の頑張り励みに」OBで千葉ロッテの於保浩己選手の話 
朗報を聞いて喜んでいる。出場できると確信していたが決まるまでは心配だった。甲子園だからといって硬くならず、伸び伸びと、一つでも上を狙ってほしい。自分も後輩の頑張りを励みにキャンプに打ち込みたい。



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