がんばれ!!佐商
〜選抜大会3月23日開幕〜

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田代監督に「ズバリ聞きます」
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強豪に闘志

  第76回選抜高校野球大会(23日から12日間・甲子園)の組み合わせ抽選会が十五日、大阪市北区の毎日新聞大阪本社オーバルホールで開かれ、出場32校の対戦相手が決まった。

  昨夏の選手権大会で準優勝し、今大会の優勝候補の筆頭に挙げられる東北(宮城)は第4日の第2試合で熊本工(熊本)と対戦。史上3校目の春連覇を目指す広陵(広島)は第3日第3試合で東邦(愛知)と対戦する。開幕試合は昨秋の明治神宮大会を制した愛工大名電(愛知)と初出場の立命館宇治(京都)の顔合わせになった。

  強打の済美(愛媛)と好投手を擁する土浦湖北(茨城)は初出場同士の対戦ながら、1回戦屈指の好カード。二松学舎大付(東京)―大阪桐蔭(大阪)も好カード。「21世紀枠」の一関一(岩手)は拓大紅陵(千葉)と、八幡浜(愛媛)は鵡川(北海道)と対戦する。

選手宣誓は「希望枠」で選ばれた秋田商(秋田)の佐々木陽祐主将が務める。


佐商ナイン息の合った行進 

  4年ぶり「SASHO」のユニホームが甲子園に帰ってきた。入場行進曲のSMAPの「世界に一つだけの花」に合わせ、出場校が次々と入場。佐賀商は全体の30番目に登場し、一歩一歩、力強く大舞台を踏みしめた。

 前日のリハーサルでは、降雨のため入場行進の練習が行われず「ぶっつけ本番」で臨んだナイン。大きく腕を振り、息の合った動きを見せた。

 スタンドから見守った松尾真也部長は「列もずれることなく、うまくできた」と笑顔。15年前のセンバツに選手として出場した森田剛史副部長も「選手がうらやましい。また歩きたくなってきた」と話した。

 大観衆と広いグラウンドが醸し出す独特の雰囲気。「スタンドとグラウンドの距離がすごく近く感じた」と大江武士二塁手。飯田尚樹一塁手も「やっと(甲子園出場の)実感がわいてきた。早く試合がしたい」と意欲を燃やしていた。

 ナインは開会式終了後、開幕試合の愛工大名電(愛知)―立命館宇治(京都)を途中まで観戦。その後、大阪府交野市の関西創価高グラウンドに移り練習を行った。


初戦は金沢(石川)

 
対戦が決まり、金沢の井下貴祐主将(右)と握手する佐賀商の堀太樹主将=大阪市の毎日新聞本社
4年ぶり6回目の出場となる佐賀商は大会第5日の27日、第3試合(午後2時半、試合開始)で北信越大会優勝の金沢(石川)と対戦することが決まった。センバツ出場決定から1カ月半、対戦相手が決まりナインは「全国1勝」へ闘志をかき立てた。

  大阪市で15日にあった組み合わせ抽選会には、田代孝監督、松尾真也部長、堀太樹主将の3人が出席。佐賀に残った他の部員たちは、テレビやインターネットで金沢との対戦を知った。午後の練習試合前のミーティングで、森田剛史副部長からあらためて対戦相手校の決定が伝えられた。

 松本昭彦投手は「相手が決まりテンションが上がってきた。強力打線に気迫で立ち向かう」と早くも気合十分。今村満大捕手も「挑戦者の気持ちでぶつかる。佐賀商の名をアピールしたい」と語った。ナインは現在、練習試合中心のメニューで実戦感覚を磨いている。13、14日は鹿児島へ遠征。鹿児島実や樟南(鹿児島)などの強豪を破るなど「本番」へ向け、順調な仕上がり。森田副部長は「あとは細かい部分を確認、徹底していきたい」と話す。

佐賀商はエース松本を軸とした粘りの野球で昨秋の県大会で準優勝、九州大会では4強入りした。松本の力投と機動力を絡めた攻撃で全国の強豪に挑む。一冬を越え、たくましさを増したナイン。4年ぶりの大舞台で成長ぶりを証明する。

万全の状態で臨む 

 佐賀商・堀太樹主将 相手はどこでもよかったが、対戦が決まりさらに気が引き締まった。開幕から試合まで日程が空くが、体調管理に気をつけ、万全の状態で臨みたい。自分たちのスタイルを甲子園でも貫き、まずは初戦突破を目標に頑張る。

金沢の戦力分析 

  佐賀商と対戦する金沢(石川)は3年ぶり8回目の出場。昨夏も出場しており、春夏連続の甲子園となる。昨秋の県大会、北信越大会を持ち味の強打で制し、明治神宮大会にも出場した。

  チーム打率は3割6分で県大会、北信越大会は1試合平均7・8得点を奪った。1番山田は巧みさと長打力を兼ね備えたスイッチヒッター。高い出塁率と俊足で攻撃をリードする。

  4番北川は167aと小柄だがパンチ力があり、勝負強い。2人を中心に2番杉畑、3番西田ら長打率6割を超える打者が並び、警戒が必要だ。

  投手陣は右オーバースローの干場が中心。7試合で40INを投げ、防御率2・03。最速135`の直球に加え、与四死球も14と制球も安定している。

  ほかに強気の投球で押す右サイドスローの濱森、192センチの須貝、左腕坂井らタイプの違う投手をそろえ、継投も予想される。

▲佐賀商の対戦相手決まる・森田副部長の指示を聞くナイン=佐賀商グラウンド

「頭が真っ白に」

  秋田商の佐々木陽祐主将が開会式で選手宣誓の大役を担う。「封筒の裏から宣誓の字が透けて見えたので、開封する前に分かっていた」と言い「その瞬間は頭が真っ白になった」そうだ。

予期せぬことだったようで「経験もないし、緊張するタイプだから」と敬遠気味。小野監督も「1番適任じゃない人間に当たった。はきはきしゃべれないからな」。秋田商の当惑はしばらく続く。

強豪ぞろいにも淡々

 東北勢初の優勝が期待される東北は、広陵や大阪桐蔭といった強豪がひしめくブロックに入った。エースで主将のダルビッシュは「そっちの方がいい。相手のことは分からないけど、チームの力で勝てるようにしたい」と、淡々と話した。